仕事を通して成長する人、しない人。違いは「ほんのちょっとしたこと」です。「学ぶのをやめること」は「生きるのをやめること」を踏まえると北海道の在り方を連想します。なぜ人は学ぶのか、学ばないと生きていけないからです。生き物は「本能」だけでは生きられない。もし、私たちが生まれてから何も学ばなかったら、まともに生きていけるのでしょうか。100%不可能です。学ぶことなしには、食べることも、歩くことも、人と会話することも、本を読むこともできません。生きるために学び、よりよく生きるために学んでいる。「勉強が好きな人、嫌いな人」という言い方はあくまで「数学が好き」「スポーツが好き」というレベルの話になり、「学ぶこと全般が好きか、嫌いか」という話ではない。生きるとは学ぶこと。(武士道)「好き嫌い」の話ではないのです。学ぶ意識が高い人はよりよく生きていけます。言葉を学ばず、人と会話ができないより、言葉を使って自在にコミュニケーションできたほうが人生は豊かになる。どんな仕事をしていても、どんな生活をしていても、学ぶ意識の高い人の人生はより豊かになっていきますし、学ぶ意識の低い人の人生は堕落していきます。動物ですら生きるために身に付けている事はあるので、学びを忘れてしまったら、命はどんどん堕落してしまいます。人間としてはもちろん、生きる上で学びはとても大事だということです。
学ぶ楽しみを忘れる事は誰しもが犯しがちな罪である。生きること=学ぶこと=楽しむことは構図で自然に成り立っているのが赤ん坊や幼い子供たちです。だから、今日より明日の方がよりよい生き方ができるし、今年よりも来年のほうが人間として成長しています。大人になると学ぶ=つらいことととらえる人が多く学ぶ意識がどんどん下がっています。生きている限り、一生学び続ける。人間の本来の姿です。インドの有名なエピソードに貪欲にあらゆる学問をすべて学び終え、世界中で学ぶ事がなくなる状態に陥った不幸な勉強熱心な男がいました。何年か経ってある先生が現れて、とある呪文を教えてしまったら、瞬間にあなたは死んでしまうと言って、学ぶ意欲の強い男は死んでも構わないから呪文を教え拒否していたのにかかわらず、教えて下さいと告げたのです。生きる事より学ぶ事を選んだ男は、墓地へ行って大きな穴を掘り、ふちに立って、先生は男に呪文を教えたところ、瞬間、男はバタリと穴の中に倒れ、息絶えてしまったのです。インドに伝わる学ぶことは大切だという教訓です。何のために学ぶのか、まさに生きるためです。
学び勉強には3つの種類があります。「よい勉強」「悪い勉強」「無駄な勉強」です。役にたたない勉強は「無駄な勉強」です。やりたい勉強ではなく役に立つ勉強です。「悪い勉強」とは、生命に害を与えるものは例外なく、自然に害を与える勉強も含まれます。人を殺すための道具を必死で開発するなんて、想像を絶する愚かな行為です。テロリストだろうと国家であってもです。よい勉強は「無駄な勉強」と「悪い勉強」以外のものであって、具体的には自身の人生や仕事に役立つことを一生懸命学ぶことが「よい勉強」です。日々の仕事はお金をもらうばかりではありません。家事、育児、営業、企画開発もみんな同じく仕事です。一部分を担い、完璧にこなせるように働いています。仕事に役立つよう。もっとうまくできるようにする意味で「よい勉強」をよりよく生きるために学びある生活をする。いろいろなことができる達人ではない社会の中でほんのわずかな領域を担っているだけで、端的にいって領域について学べばいいです。学びが大事だからと言って、「何でもできるようになろう」というのは頭の悪い人の発想です。賢い人ほど、自分の幅、領域を知っています。経験を積んだ人ほど、自身が担うべき部分を自然に理解しています。私たちは目の前のことを、わずかな領域について、一生懸命学べばいいのです。自身の領域を完璧にこなすため、謙虚な気持ちで、日々勉強することがもっとも賢い、良い勉強です。
学ばない人は現状維持すらできない。世間は完璧を期待します。完璧な働きをしなければ、周囲は仕事と認めてくれないわけです。過酷な環境にあって、学ぼうとせず、変わらない自分でいたら、周囲は、「アイツに仕事はできない」「任せられない」「頼んでも無駄」「アイツにたくさんの給料を払う必要はない」「会社に置いておいても仕方がない」と扱うようになります。一度でも言われてしまったら将来はパァです。上司や先輩は事実を教える事が先決です。自身が身を置いている環境に適応しなければ、いずれそこから排除されるという事実は教えてあげるべきです。職場、社会、組織には固有の環境があり、ルール、習慣、人間関係、風土などいろいろ積み重なって環境ができあがっています。生きていくためには適応するか、職場を変える意地が必要です。
簡単かつ効果的なのはスケジュール通りに生活することです。何時に起きて、何時に寝る。何を食べるのか、いつ、どのくらい運動をするのか、娯楽にどのくらいの時間を割くのかなど、スケジュールをしっかり決めて、計画通りに生活する。健康になる方法です。仕事の予定は優先するが、他の予定は後まわしにするということです。終業時刻が過ぎても、いつまでも残業して、体調を崩している人が大勢いる。「仕事の予定」も「遊びの予定」も、みんな同じです。「取引先とのミーティング」ではなく、「夕方六時からジョギングをする」だと仕事を続けてしまいジョギングをないがしろにしてしまう。心身共に健康な状態をつくり、バランスの良いスケジュールを組んで予定通りに生きる。「仕事の時間だけは特別」という身勝手かつバランスを欠いた不可思議な考え方は、社会でも、家庭内でもまかり通っているから、体調も人間関係もおかしくなってしまうのです。